鉄骨110番

天井走行クレーンの車輪変更

Question

天井走行クレーンの車輪の仕様をレール使用の鉄車輪からウレタン車輪に変更したい場合、CG梁のつなぎ目に溶接が生じる場合がありますが、設計変更として大がかりなものとなるのでしょうか(部材の変更は避けたいのですが)。

Answer

走行クレーンのレールが溶接等で連続して長くなる場合は、気温等による材軸方向の伸縮に伴う変形に注意が必要となります。レールを支持する部材周辺に作用するレール部材の変形に伴う付加応力に対し、安全性の検証が必要となります。
どの程度の長さまで溶接等で一体とできるかについては、線膨張係数に想定できる温度差を掛け合わせ、伸縮量を算出し、その伸縮量に伴う強制変形をフレームに作用させ、そこに生じる応力に対しフレームの耐力が満足されているか検証することとなります。
設計的な検討なくして回答は困難と考えます。また、検証の結果、主架構に対し、部材変更が生じないことが確認できれば、軽微な変更として対応していただけると考えます。この変更に関しても、構造設計者への相談が前提となります