母屋をピッチ割するとスプライスプレートにネコが付くケースがあります。ファブとしてはスプライスプレートに溶接したいのですがいかがでしょうか。
母屋の割付を行なう際に、できる限り梁の継手部に当らないよう配慮することが必要ですが、当るような状況が出てきた場合は次のようないくつかの手段を考えてはいかがでしょうか。スプライスプレートに火(熱)を入れることは避けるのが基本ですが、緊急時における1つの応用手段として下記に示す例を参考にしてみてください。
①スプライスプレートにフラットバーなどのリブプレートを先行して配置しておく。
②好ましいことではありませんが、ジョイント部の本締めが完了した後に、スプライスプレートに捨てプレートを溶接にてとりつけ、それを利用して母屋を取り付ける。ただし、ショートアーク溶接にならないよう40ミリ程度の隅肉溶接を行なうこと。
③梁継ぎ手部に加工図の段階でどうしても母屋が当る場合は、梁のフランジを現場溶接(完全溶け込み溶接)にて対応する。
④母屋の部材を一部補強(部材をダブルに配して補強など)して、支持点の間隔を広げるような調整をする。
上記の他にもいくつかの有効な手段が考えられると思います。
割付の計画は、加工図の作成、承認時点で明確になっているのが基本です。しかし、仮設ピース、二次部材、仕上部材の取り付けピースなどの配置計画が十分検討されずに現場が動き出してしまう例は多く見かけられます。やはり基本的な作業を忘れずに、工程に遅れることがないように吟味していくことが大切です。