梁が長すぎて運搬が困難な場合があります。図のようにジョイントを設けて１０トン車で運搬可能にしたいのですがいかがでしょうか。

運搬、建方を考えて設計することは重要なことであり、設計者も十分吟味すべきところと考えます。
設計図書で部材に継ぎ手がない部分に高力ボルトによる継ぎ手を設ける場合は、高力ボルト孔欠損を考慮した部材耐力が、設計条件を満足するかどうかを確認する必要があります。当然ながら保有耐力接合（地震時に梁端部が降伏した際に、継手部で破断しないように配慮した継手）となっている必要があります。また、構造耐力を満足することができない場合は、フランジを現場にて完全溶け込み溶接、ウェブを高力ボルト接合というディテールも考えられます。しかし、工程上の制限（雨天、強風下での施工制限）、コストアップなども考えられ、簡単には決断が下せない問題も存在します。
いずれにしても、構造設計者、工事監理者、施工者が一体となって知恵を出し合って、より良い方法を選択してください。構造設計者も積極的に協力することが必要です。