メーカーのJISブレースを使用すると、設計図書に記載されている棒径・羽子板形状と違いが発生してしまいます。この場合の扱いは変更扱いとなるのでしょうか?
JISブレースを使うことに問題はありませんが、構造設計で考慮されているブレースの耐力が変更になるとすれば、その変更が明らかに安全側の変更であり、構造計算で想定されている崩壊形に変更がなく、再計算を要しない内容であれば、軽微な変更として対処可能であると思います。しかし、ブレース耐力が減少し、崩壊形が変わるような状況が認められ、かつ建物耐力が減少するような変更が生じる可能性がある場合は、安全性(保有耐力の再計算を含む)の再検証が必要となり、計画変更に該当することとなると考えられます。
注意すべきことは、ブレースの耐力が大きくなれば安全側となるといった短絡的な判断は危険であるということです。ブレースの配されたフレームの周辺において、ブレースが強くなったことで、周辺部材が先に降伏、あるいは破断する場合が出てくる可能性があるということです。崩壊形が変化する場合は、計画変更に該当する可能性が大であると考えてください。