コラム柱・梁フランジ付の間仕切り下地ピースとして、C形鋼を指示されたので、カラーC材を使用したところ、中間検査で設計事務所より指摘をうけました。「塗装した鋼材を溶接して、下地鉄骨の強度上問題無いのか、本体鉄骨に悪さしないのか」といった内容です。その物件ではそれ以降、柱付きについては捨てプレートの上に取り付けとなりましたが、そこまでする必要はあるのでしょうか。
柱に現場溶接等を行う場合、あるいは、仮設ピース等の取付けを行う場合は、ショートビードを避けること、アンダーカットが生じないこと、溶接ワイヤーに母材強度以下のものは使用しないことなど細心の注意が必要となります。
とくに柱の柱頭部、柱脚部、大梁の端部(梁成、あるいはスパンの10分の一の距離以内など)に現場溶接が発生する場合は、注意が必要です。建物耐力、部材耐力に十分な余裕がある建物であれば、それらのことを注意し、現場溶接を許容する場合があると思います。
建物によっては、塑性ヒンジが発生する部材および周辺母材に溶接による悪影響が生じないよう厳重に注意をすることもあります。その場合においては、母材をいためる可能性のある要素を排除することが必要と考えます。
塗装された部材を溶接する場合は、溶接部の塗膜は撤去すべきと考えます。捨てプレートを用意する場合は、その限りにありません。設計者、工事監理者とよく打合せをしてください。