小梁のガセットプレートで勾配がある場合、梁を斜め切りにしてガセットプレートの形状を決めなければなりませんか。寸法精度を確保するために梁を直線切りにして、ガセットプレートを左記のようにしたいのですが問題ないでしょうか。

ガセットプレートの設計では、作用するせん断力、柱、梁のガセットプレート元端部より小梁ジョイント部高力ボルトの心までの偏心距離により生じる曲げモーメントに対し安全（許容応力度以内）に応力が納まっている必要があります。
とくに偏心距離が大きくなりますと、設計で考慮していた断面では納まらない状況が発生します。梁部材の端部加工は上図のように直線であることが製作しやすいことは言うまでもありませんが、ガセットプレートの出寸法が長くなり、ガセットプレートに作用する応力が大きくなることとなります。数値上の検証がされている場合は問題ありませんが、それ以外の場合は、できる限り偏心距離の少ない加工を考えることが宜しいと思います。もし、上図のような加工を希望する場合は、構造設計者に相談をし、数値上の検証をして後製作要領書に反映させてください。その内容については、工事監理者の承認を請けることも忘れないでください。